トリオのコンサートを終えて

「夜のひとときクラシック TRIO」 が、昨日無事に終わりました。

トリオを演奏する時は、それぞれがソロをとったり伴奏したり、丁々発止に掛け合ったり、または三者三様に喧々諤々、というように、小さい編成ということを忘れてしまうような組んず解れつがあり、局面もコロコ ロと変わります。

最近の私はソロの本番が多かったのですが、ソロは自分のイメージや考えを主軸にかなりの部分を進めていくことができる反面、自分の肩にすべての荷重がかかってきます(かなりの部分、と限定したのは、神のみぞ知る、という成りゆきがあるからです)。室内楽では、ある程度一致した解釈ができ るまでに時間がかかる反面、数人分の音楽家のパワーが同じ方向を向いた瞬間には大きな熱量が生じるので、また別の面白さ、興味深さがあります。

私にとっては、このコンサートにおいてメンデルスゾーンのトリオ第2番との付き合いが始まったのですが、まず、こんなにも素晴らしく偉大な作品を作った人がいるということに励まされ、奇しくも曲が完成した翌年に亡くなった彼の短い一生に思いを馳せ、当日の演奏によって自身の今後の課題も明確になるという、大変貴重な機会になりました。時間を捻出してホールにいらしてくださり、私たちと一緒に耳を澄ませてくださった方々に大感謝です。ありがとうございました。

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