13日(金)の夜に、みなとみらいホールで岡島雅興さんの作品を演奏します。これは1996年、彼が50歳の頃に作った2台のピアノのための曲で、「ラヴェルと語って・・・」という題名の通り、郷愁と憧れに満ちた美しい曲です。共演するのは、ピアニストの末松茂敏さん。
作品には、ラヴェルの音楽が持つ特徴、流麗さ、懐の深い優しさ、孤独感、鮮やかな色彩感、魅力的かつ諧謔的なリズムや表情、激しいドラマ性がうまく取り入れられ、それが岡島さん独自の語り口や音楽性と見事に溶け合って、あっという間に過ぎてしまう8分、聴いた後には心地よい余韻が残ります。ラヴェルへの切ないほどのオマージュと言えるでしょう。1人で自分のパートを練習していても最高に楽しく、豊かな気持ちになります。是非とも後世に残したい作品です。
横浜音楽文化協会恒例の「ヨコハマ・ワグナー祭」での演奏となりますが、この曲の他にもヴァラエティーに富んだ編成の名曲が連なっています。ご興味がおありの方は、コンサート予定の欄に詳細を載せていますので、是非ともご来場ください。