6月5日(木)のコンサート

堀由紀子の早晩・遅晩 ~夜のひとときクラシック~ 第5回のご案内です。今年も昨年に引き続き、充実した内容となるように目指しています。

今回は、ごく小さな断片そのものにみずみずしい生命を宿らせたベートーヴェン後期のバガテル(作品119)と、やはり似たような断片から、こちらは果てしない奥行きと拡がりをもつ世界を生み出したシューベルトの変ロ長調ソナタ(遺作)を並べて置いてみました。一瞬のひらめきをとらえたかのような、簡潔かつ緊密、異次元の視点に立っているようなベートーヴェンと、永遠に続くかのような、心に響くシューベルトのモノローグ。みなさんがお聴きになって、どのようなご感想を持たれるか、とても楽しみです。どうぞ奮ってご参加くださいね。(詳細は、メニューバー「6月5日詳細」をクリックしてください。)

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土壁

激しく変化する気温や大雪に翻弄されているうちに、再び春がやってきましたね。

さて、ちょっと音楽とは関係がないのですが、私は木と粘土で作った家に住んでいます。伝統的な木造軸組工法による真壁の家ですが、床や壁を合わせて、確か60トンくらいの粘土を使っているので、通常よりは壁がかなり厚く、土蔵にたくさんの柱と窓がついているような家です。これは私のスイス人の連れ合いが、素人ながら基礎工事から自分でこつこつと作ったもので、途中からは住みながら作っているのですが、6年目に入った今も現在進行形で工事が続いています。音楽室ができたのは2年前で、不便なことは山のようにあったし、気の遠くなるような毎日でしたが、自然素材に囲まれて生活していると、人間の原点に帰ったような気がします。何がほんとうに必要か。何をなすべきか。土壁が問いかけてきます。このことはもちろん、私の音楽への関わり方にも強い影響を与えています。

最近、「まちや紳士録」という映画をみました。これは、縁あって福岡県の八女に移り住んだ監督による、素朴で力強いドキュメンタリー映画です。重要伝統的建造物群保存地区に選定されている八女市福島地区。住人の方たちが力を合わせて古くからの町並みの保存に奮闘する様子や、人々の暮らしぶりが描かれており、古いものの価値を知り、人の思いや技、経験を語り継いで生きていこうとする人たちの表情が生きています。使い捨ての風潮に踊らされ、便利な物だけに支配されがちな毎日。でも、これからの日本が進む方向は、毎日の生活で消費をしている私たち一人一人の行動や意識の在り方が決めていくのだ、という思いを強くしました。

渋谷のシアター・イメージ・フォーラムで、3月21日(金・祝)までの毎日、午前11時から上映されていますので、ご興味がおありの方は是非ご覧ください。

ホームページは www.yame-machiya.info です。

 

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シリーズ第4回を無事に終えて

この6月に始めた「堀由紀子の早晩・遅晩 ~夜のひとときクラシック~」 は、今回で第4回が終わりました。一晩に2回の公演なので、通算すると8回の公演を行ったことになりますが、88席の小さなホールに、延べ570人を超えるお客様がお越しくださいました。毎回通ってくださった方も少なくありません。それぞれに個性の強い作品を通して、皆さまと豊かな時間を共有できたことを、心から感謝しています。

最近よく考えることは・・・楽譜をみていると、すでにそれぞれの小さな部分にいろんなメッセージが込められていますが、それらのメッセージは目立つ記号や言葉で書かれていることもあるし、音の並び方、上下関係、動き方(リズム)、フレーズを表わす(助けとしての)弧線で書きこまれるなどしていて、あまり目立たなかったり、と、さまざまです。

さて、作曲者本人は、曲を作り始めた時にすでに曲全体の意図(イデー)を明確に持っているわけですから、演奏者はスタート地点からとても大きなハンディを背負っています。曲とつき合い始めた最初の時点で、アプリオリというか、勘で捕まえるしかない全体のヴィジョンと、部分的なメッセージを細かく読み取っていく作業でわかることとを、常に比べて軌道修正をはかりつつ、融合的な全体としての意味をはっきりと発散し、聴く人がピンとくるような音楽を発信して行くことが私の目標なのですが、ほんとうに少しずつではあるけれど目標に近づいてきたように思える反面、いったいいつになったら本当の自由を得て、思う存分に曲を生かすことができるのだろうか、というもどかしさもあります。

話がまどろっこしくなったので、一例をあげると、部分メッセージについて、わかった!と思い込んで(油断して)勝手に弾き込んで行き、数週間くらいたってからふと楽譜を見ると、作曲者の意図とは離れてしまって、自分の勝手な思い込みになっていたりすることがあります。 とはいっても、いつも楽譜と首っ引きでないと心配、というような自立心に欠ける姿勢をとっていたのでは、ろくなこともない、ということはわかる。いろんな解釈があってよい、という意見もよく聞くけれど、違う解釈で打ち出すのなら、作曲者と同じ位か、それを上回るスケールの大きさで違わないとね!! う――ん、年ばかり食ってしまったかな。年の瀬ということもあって、いろんな思いがよぎります。でも、焦ってもしようがないから、ぼちぼち、できることから続けることにします。

来年度は、大学の専任としての仕事が再開するので、ペースは緩くなりますが、軌道に乗ってきたこのシリーズの続きを6月5日(木)に日比谷で、また11月7日に横浜で~堀由紀子のひとときクラシック~ として、同じようなコンセプトでコンサートを行う予定です。少しずつ場所の範囲も広げながら、気長に活動して行きたいと思っていますので、皆さまのご都合が合われる時には、是非ともご参加くださいね。その他のイヴェントについても、決まり次第「コンサート予定」に掲載しますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

 

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あっという間に第4回

今年6月に始めたシリーズ「堀由紀子の早晩・遅晩~夜のひとときクラシック~」は、おかげさまで皆さまにご好評をいただき、今週の木曜にはオールショパン・プログラムでの第4回を迎えます。
早晩公演の残席は現在15席ですので、いらしていただける方には、あらかじめメールでのご予約(当日でも可能)をいただいた方が確実だと思います。遅晩の方はまだ余裕がありますので、ご予約なしでもお入りいただけるはずです。

ショパンの曲は、非常に長いスパンで手を拡げ続けていることが多いので、さらうことに夢中になり過ぎると、手にかかる負担が少なくないです。私は結構手は大きい方だし、さらうときもうまく省エネ・脱力モードに切り替えながらやっていますが、油断をすると、ノクターンのような優雅な曲でさえベートーヴェンの熱情や皇帝などよりハードだったりします。不思議ですね!

さて、今回のコンサートが終わったら、これまでの録画をまとめてアップできるように、器械とのセッションも心がけます。

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秋の陽射しにつつまれて

太陽のぬくもりが心地よく感じられる季節になりました。寒暖、乾湿、風の強さや風向き。人間は身勝手な、感覚に左右されやすい生きものです。私は特に修業が足りないので、しっかり天候に気分を操縦されて生きています。ほかの動物や植物は、何があろうとそれなりに静かに受け止め、黙々と生を営んでいるのに。でも、人間はそういうことだから、言葉や歌、色や形にして表現する楽しみがあるのですね。

さて、私の早晩・遅晩のシリーズも順調に進み、第4回(12月12日)のプログラムをやっと確定したので、集中して取り組み始めました。今回はオールショパンです。彼のノクターンは、遺作の嬰ハ短調を除いては何故かステージにかけたことがなかったのですが、やはり独特の世界が表わされています。昔はノクターンの醸し出す甘さがどうも苦手だったのですが、最近は渋みとの絶妙なバランスがおもしろくなってきたので、人の感受性は変化するものだなあ、と興味深いです。若い時期にこのような内容の作品を書くとは、ショパンは最初から成熟した一人の作曲家であったことがよくわかります。

このコンサートの詳細については、メニューバーの「12月12日・・」に記載しています。季節は冬に入りますが、心燃える夜になるはずです! 是非いらしてくださいね。

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秋晴れ

やっと暑さから解放された、と思ったらすでに10月、早晩・遅晩シリーズの第3回が目前に迫ってきました。迫ってきたというのは、もちろん私の個人的な感覚ですが、他にうまい言い方が見つからず・・・。

今回演奏する曲目のうち、ソナタ2曲(作品31の2曲)については以前にも弾いたことがあり、内容も理解していたつもりだったのですが、9月の数週間は、勝負の前のにらみ合いのような膠着状態が続いていました。演奏は勝負ごとではないし、ベートーヴェンへの登山も、頂上を目指すことだけが目的ではないとはいえ、いい感じで登れているか、そうでないかは、自分が一番よくわかるので、本番前の数週間はアップダウンが激しく、精神的に消耗します。

しかし、さんざん伸び悩んだ後ではすっきりと吹っ切れて、今日の秋晴れの空は私の心を映すかのようです(根が単純なのです)。
今回はまだ、早晩、遅晩どちらの回も座席に余裕がありますので、少しでもご興味がおありの方は、是非いらしてくださいね、深まりゆく秋の夜のひとときを、音楽で満たしていただけたら嬉しいです。

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8月8日のコンサートを終えて

8月8日、先週の木曜日に、「夜のひとときクラシック」第2回が無事に終わりました。6月にも増して多くのお客様にいらしていただき、充実した時間を持てましたことを、心から感謝いたします。

毎日作品と付き合っていると、もちろん自分の解釈が生育するのですが、本番のステージにかけてそれを確かめてみると、その解釈に確信を持てることもあるし、逆にまた新たな視点を得ることもあって、作品との距離のとりかたも微妙に変化します。人は夜寝ている間に夢を見て、自分の気になることを反芻し心のバランスをとる作業を行っているようですが、それに似ているかもしれません。作品に対する立ち位置を探しながら、無意識な微調整をしているのかな、と思います。

私は、昨日正しいと思えたことを、今日になるとバーンとひっくり返して新たに見直す癖があるので、細かいことでいえば、指づかいにしても、フレージング(音楽の息づかい)にしても、昨日の自分の結論を信用しないところから毎日の作業が始まりますし、大きなことについてもしかりです。自分が確信したことについて、「そんなこと言ってるけど、本当にそうなの?」という具合です。これは、自分で付き合うのにも結構手がかかりますし、結局はあちこちにぶつかった挙句に元の結論に戻ることもしばしばですが、常にその作業をしていないと落ち着かないのです。アリが巣をつくるとか蜂が蜜をあつめるとか、そういう範疇に入ることのように思っています。

ラヴェルの鏡を弾くのは10年ぶりで、刺激的でした。まだ考えが及んでいない領域があるなあ、どうすれば辿りつけるか?などと考えているうちに、もう1週間以上もたってしまいました。これから、10月以降のプログラムに向けて少しずつ準備を進めて行きます。今後ともよろしくお願いいたします。

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8月8日遅晩の残席状況

遅晩は、残りあと5席ですので、ご予約をお考えの方はお早めにお願いいたします。ここから残った分が当日券になります。

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8月8日早晩チケットは売り切れです。

お蔭さまで、早晩は満席になりました。遅晩公演については、まだご予約いただけますので、少しでもご興味をお持ちの方は是非とも、お気軽にご参加くださいね。こういう曲がこの世に存在することが不思議に思えてくるくらい、美しい曲ばかりです。

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中間報告

8月8日の早晩は、残すところあと8席となりました。多くの方のご予約をいただき、ありがとうございます! 前回に引き続いていらして下さる方が多いのは、嬉しい驚きでした。クラシックをもっと身近に、気軽にお楽しみいただきたい、という願いが通じたのでしょうか。 
なお、このコンサートは開演定刻に開始しますので、お越しの際にはどうかお気をつけください。

 

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